ということで公開日初日に見に行きました。
予告編の時点で最高なのが約束されていた気がしますが、見たところ実際最高でした。
感想
まず全体的な特撮映画リスペクト感が最高でした。何がすごいって上映して最初に青背景にカタカナで「サイコゴアマン」っていうタイトルが表示される。OVA特撮映画でよく見たぞという感じの雰囲気。
主人公はサイコ・ゴアマンじゃなくて8歳の少女ミミなんだけど、とかく近年稀に見る悪ガキで最高だった。 我々の8歳の頃のあの無邪気なガキ大将っぷりがすごく、気の強い女の子LV100みたいな勢い。 この映画はミミがサイコ・ゴアマンを操る事ができる宝石を偶然見つけるとこから始まるのだけれど、なぜ見つけたかというと兄のルークとクレイジーボールで勝負をし、負けたルークにルーク自身を生き埋めにさせるための穴を掘らせていた際に見つけるというもの。
劇中歌でも歌われているけどとにかくミミが強く、自分が一番で他の奴らはクソくらえで話が進んでいく。 ミミだけがやばいのかというとそうではなく、サイコ・ゴアマンに出てくる人々大体倫理観か何かしらがかけていて、見ていて楽しい話の進み方をしていく。 例えばミミの兄ルークは、ミミにめちゃくちゃぞんざいな扱いをされ続けても「仲間だと思っている」とか、あれだけビビっていたサイコ・ゴアマンに対して中盤から慣れ始めてくるなど、お前も大概やぞみたいな精神性を見せてくる。 ミミの親父はどう見てもダメ人間であり、一見してまともな母親もよくわからない液体を秒で飲むなどまともな人間がだいたいいない。
サイコ・ゴアマン自体は造形カッコいいししゃべるしアクションも昔の特撮っぽくて非常にいい。 ストーリーラインはターミネーター2に近い、子供から社会常識を教えてもらって終盤に教えてもらったフレーズを敵に言うなどが共通しているのだけど、ターミネーターとは違い子供が善良なコナー少年ではなくミミなので、全体的に汚い。
多分一番まともなのはミミの恋の相手のアラスターくんなんだけど、途中で脳みそくんに変えられてしまう。 それ移行脳みそくんのまま生活することになってしまうという不運に見舞われている。
サイコ・ゴアマンの敵キャラ的なのも、よく特撮に出てくる敵幹部として表現されていてなかなかいい。 なんか見たことある感じのディテールが全体的にあしらわれているのだけど、インタビュー見たらゼイラムとかの影響を受けているとあったのでなるほど...という感じ。
サイコ・ゴアマン終盤でいい話風の雰囲気のシーンがあるのだけど、いい話なのに会話の内容が「クソ」で構成されていたり、冷静に考えると主人公家族以外の地球の面々に思いっきり被害が出ていたりと、近所以外何も解決していないENDなのはすごい良かった。 近所でスペクタクルが発生するというキャッチコピーは伊達ではなく、近所の悪ガキに核弾頭をもたせるとこうなるという感じの映画だった。 夏に見ると夏休み初日の気分になれそう。