anatofuzのなんかそういう感じ

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「毒リンゴの美味しい食べ方-ヲタ女子たちのスケベライフ-」がとにかく良かった

あまりエロゲの感想を書くことはないですが、あまりにも良かったので紹介です。

サークル「ブランティスト 」さんの「毒リンゴの美味しい食べ方-ヲタ女子たちのスケベライフ」があまりにも良かったので皆さんやってください。 www.dlsite.com

ほぼ日新作が発売され、企業のエロゲを超えるクオリティから、ニッチな性癖に特化した作品まで幅広いゲームで溢れている同人エロゲ界隈。そんな界隈でも、今作はきわめてエロの性質で言えばニッチ、そしてシナリオでいえばエロゲらしくない清々しさに溢れた群像劇となっています。

とにかくdlsiteで出ているあらすじを見てくれ。

あらすじ

名前とその暗い性格から「毒リンゴ」というあだ名をつけられていた過去を持つ、25歳のヲタク女子・「大島林檎」。無職。 平成の終わりのある日、あまりの性経験の少なさから焦りを感じ一念発起。 唯一の友達の「ひなの」と「ももか」を巻き込み、自身の性経験を充実させるために家を出ます。

そしてそこで起きる数々のエッチなイベント、出会い、葛藤、事件…

地方都市を舞台に繰り広げられる、彼女たちの「スケベライフ」を覗いてみましょう。

主人公は25歳の無職ひこきもりの大島林檎です。基本名前で作品では呼ばれています。

25歳。奇しくも自分もそろそろ25歳になり、この年齢の林檎の思考や行動にはとても共感していました。 林檎は過去の失敗経験から外に出ずに引きこもっていますが、それでも彼女は完全に孤独やコミュニケーションができない訳ではなく、SNSやリアルでつながりを持つ友人が複数います。

完全に一人ぼっちになっている訳ではないけれどなにか世間から孤立しているように感じる描写が非常にリアルな25歳の主人公を体感できます。エロゲなので外に出てエロいことをする訳ですが、この性描写もリアルの生活の延長線にある感じがして非常に良い。エロゲ特有のとりあえずエロシーンを作るという感じよりは、リアルな女性の生活を見ている風になっています。林檎はこの性を軸に友好関係を増やしたり、人間として成長していくのですが、林檎だけではなく彼女を中心とした人々が前を向いて生きていくきっかけを彼女が作っているのが、群像劇としても見応えがあります。

この性を中心に自分を広げていくというのが、なんか他人事ではなくて....。 エロゲなので性はなくてはならないというのはあるんですが、実際25歳前後は性と生が密接に関わっている年代なので、こう心に語りかけてくる感じがします。

惜しむらくはエロゲなのでSwitchなどで配布されそうにないところです。布教がむずかしい。。。

メインシナリオを終えると、主題歌シチヘンゲにあわせて彼女たちのその後について語られます。 このEDがまた凝っていて、明朝体の心地よいテロップが音楽に合わせて流れるPVは、庵野作品的なセンスの良さを感じます。 また、彼女たちがED後もこのシナリオで広がった友好関係を維持しているようで、林檎の人生がまだ続いていくことが見れて、「あぁまだこの物語は続いていくんだな...続きが読めるのだな....」と非常に温かい気持ちになります。。

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一部まではティザーPVとして見る事ができます。主役3人を形容する言葉が言い換えで変化していくPVの描写が、この作品を終えた後にプレイヤーがプレイ前の第一印象から印象が変化していることとシンクロしていることにプレイし終わった後に気づくでしょう。

まぁ色々書いたんですがエロゲなんでこう色々難しいところはあるんですが、心にくる一作なのでぜひプレイしてください。