anatofuzのなんかそういう感じ

インターネットアイドルの日常だと思って書いてます

インターネットとの思い出

はてなインターネット文学賞「わたしとインターネット」

一番最初にインターネットに接続したときの記憶はすでに忘れてしまっているが、幼少期にインターネットを関わった断片的な記憶を思い出してみる。

インターネットに接続するにはPCかスマホなどのデバイスが必要となるが、自分が一番最初にそれらしきデバイスを触ったのはインターネット通信機器ではなくてワープロだったと思う。家には父親のお古か、父親が勤め先の電気屋のサンプルのゴミ捨て場からもらってきたワープロがあって、室内や外に持っていってカチャカチャしていた。

キーボードを入力するのが面白くて、何より好きだったのはワープロで印刷をする際に使われるプリンタ部分だった。よくわからない機械が置かれていて、左右に動きそうな雰囲気。透明のプラスチックの中にあるプリンタの機械は幼少期の時分にはとても輝いて見えた。あとキーボードに印字されていたワープロ独自の機能も面白がっていた気がする。当時は文字が読めれば面白かったのだろう。

その後も実際にインターネットに接続するまではラグがあり、次はこれもお古かサンプルの白色のキーボードで遊んでいた。 PS/2コネクタ時代の古いキーボードで、当然JISキーボード。接続する先がないので打ったところで何が変化するわけでもないのだけれど、カチャカチャタイプするときに聞こえる音が好きだった。このときの体験が記憶に残っているのか、今でもキーボードは白色で印字がされているものが好きだったりする。

しばらくするとパソコンを使っていた記憶が出てくる。 最初に遊んでいたのはインターネットではなくてプリインストールされていたゲームだと思う。 当時のPCによくインストールされていたゲームの中で、サンリオキャラと遊べる「サンリオタイニーパーク」がお気に入りだった。 togetter.com

他にはロードライクRPGのラミィの大冒険みたいなのも好きでやっていた。 この時期はインターネットというよりPCゲームで遊んでいた記憶が強い。

小学校に入学すると自我が芽生え始めて色々手を出し始めることになる。 とはいえ近所の書店にはプログラミングの本なんか打ってなくて、PC書籍といえば「猿でもわかるDVDコピー」みたいなのしかなかった。 なので当時の時分の認識では、インターネットに強い==PC雑誌に乗っているようなアングラアプリを使いこなせる==ドラマで見るようなハッカー。みたいな認識であった。 これはその後電車男の流行で棒で表現しているAAもインターネットではという認識が追加された。 小3くらいのときに自由帳にAAキャラっぽいイラストをいっぱい書いていた記憶がある。 思えば電車男の書籍も買っていた。

当時のインターネットの付き合いといえば今までの流れでゲームから入っていた。 おもしろフラッシュ倉庫、友人から教えてもらったガトー☆ミのサイト、フラッシュゲーム、ぱんぞうや、キッズgooのゲーム、NHKのお米を育てるゲーム....。 この時期からエロ方向に興味もあったので「教えて委員長」とかのフラッシュエロゲームや、「おっぱいの楽園」みたいなエロサイトをよく見ていた記憶がある。YourFileHostを「ゆあふらいほすと」と読んでよく見ていたのが昨日のことのように思い出される。

話を戻すとゲームとエロサイト巡回以外に、この時期に自分とインターネットの関わりで明確に変わったものがある。 それはチャットサイトや掲示板サイトの登場で、友人やインターネットの外の人と話すようになったことである。

最初は携帯向けのテキストノベルゲーム作成サイトみたいなのがあって、それの付録の掲示板を使っていた。 これは主人公の名前であるとか敵の名前、ヒロインの名前、大まかなジャンルを選択すると、いい感じにテキストノベルゲームを作成してくれるというサービスがまずあった。 昔の夢小説の要領でゲームを作ってくれると考えるとわかりやすい。 このサービスでゲームを作ると、各ゲームに感想掲示板が自動で作られる。 かつての自分は19:00くらいから小学校の友人とこの掲示板上で話すみたいなことをやっていたと思う。 普段会話をする友人とオンラインで話すのがよほど面白かったのか、このゲームサイトの感想掲示板では満足せず、個人サイトを作ることになった。 個人サイトと言ってもプロバイダと契約してHTMLをみたいな話ではなくて、掲示板をかんたんに作れるポケットスペースというサービスでサイトを作ったと思う。 この掲示板では安価ができたりと、いわゆる掲示板として使えて、中学校にあがるくらいまで使っていたような気がする。

掲示板は小学校の友人とやっていたのだけど、この時期にじゃがチャットというチャットサービスを友人から紹介される。 古き良きチャットサービスで、もう使えないと思うのだけれど、このチャットサービスでは初めて実際にあったことのない人とリアルタイムで会話をするという体験をした。 なんとなく、このあたりの記憶が自分の中のコアにあって、テキストで人とやりとりするサービスが好きなのだろうと思う。

中学時代では2chやしたらば掲示板に入り浸るようになる。よく見ていたのはなりきり板で、ロールプレイングみたいなのをしていた気がする。この時期には前略プロフィールとかグリーとかが台頭してきて、クリノッペを育てていた記憶がある。つまりガラゲーから接続していたのだろう。この頃世間ではwifiが生えたりうごメモはてなが盛り上がったりしていた。 実家ではwifiがまだ飛んでいなかったので、当時はうごメモはできず、もっぱらピクトチャットで物理的に集まって通信をしていた気がする。

当時はまだLINEは無かったけれど携帯はあったので、メールを介して人々とやり合うようになったのもこの時期だったと思う。 思い出深い文学部の女の子とはメールでよく作っていた厨二設定を送り合っていた。REが増えるとテンションが上がる世界観にいた。 メールで告白したりされたりして様々な思い出が起きたり、クラスメイトにTwitterの裏垢でdisられていてつらい気持ちになったのもこの時代だったと思う。

高校時代からは今の使い方になって、ツイッターやったりテキストサイト見たり動画見たりみたいな生活になったのだろう。 当時はインターネットコンテンツを作る人を支える側になるとは夢にも思っていなかったけど、就職して今はそっちの側になっている。人生何が起こるかわからん。

私とインターネット

そう考えるとインターネットは常に身近にあった存在だった。 昔から言われていたインターネット上は無機質だとか、デジタルだから感情がないみたいなのは、ずっと思っていなくて、インターネット上でしか感情を表現できない人もいると思う。 僕は滑舌も悪いし、容姿もあまり優れていないので、小中時代は常にキモいと言われながら育っていたのだけれど、インターネットのテキストサイト上では自分の顔や声は必要とされない。思いと言葉があればなんとかなる世界があって、あの世界はずっと自分が生きている世界より平等に思えた。

今となっては一日の大半をインターネットとともに生きているのでなくてはならない存在になっている。 感情を載せられるコンテンツとともにインターネットやっていきたい。